スコアレビュー
82pt
キャラクター | |
画力 | |
読みやすさ | |
漫画力 | |
展開の意外度 |
※漫画力とは、ストーリー性を含めた演出力や構成力など漫画を構成する要素を一括りにした本ブログ独自の表現です。
作品紹介
執筆時点(2024/2/21)では、既刊6巻、以下続刊。
節約好きの侯爵令嬢テレーゼに大公のお妃候補へと声がかかる。だが、貧乏貴族のテレーゼは「憧れの女官」になれるかも!とお城に向かうが、そこで待っていたのはわがままな令嬢達とのお妃争奪戦だった!?
amazon.co.jpより引用
作品レビュー
どんな漫画?
なろう系のタイトルをしていますが、異世界転生の要素はありません。主人公のテレーゼは貧乏貴族モノにありがちな活発的で明るい性格をしていて、作風も全体的にコメディ寄りです。題材は「大公の妃争奪戦」となっていますが、恋愛はエッセンス的な要素であまりありません。そのため、男性にも読みやすい作品となっています。
ココが見所!
主人公テレーゼの性格の良さ、先ずはここに尽きます。王宮での妃争奪戦ということで陰湿な展開が続きますが、主人公の真っ直ぐで突拍子も無い行動が周りを巻き込みそれぞれの意識を改善していくような王道的な過程が楽しめます。
また、絵柄も綺麗でキャラ設定もしっかり作られていますので読んでいく内に嫌味なキャラにもしっかり愛着が湧きます。
総評
全体的に欠点が少なく、漫画としてのクオリティが高いおススメしやすい作品となっています。そこまでドロドロした展開もなく主人公を中心とした軽快な展開が楽しめます。個人的にはちょっとコメディ色が強いと感じましたが、同様に気になるような人でもそこまで多用されている要素ではないので問題ないかと思います。
なお本作は4巻までで一区切りしますので、該当巻数を目安に購入してみるのもいいかもしれません。(続きを待つのが嫌な人は一旦そこで読み終えてしまって問題ありません)
こんな人にオススメ!!
・主人公が軽快な展開をつくっていくような作品が好きな方
購入前に気をつけたいポイント
・ドロドロしたような展開は少ないので、その手の内容を期待している方は注意
ネタバレ感想
クリック(タップ)すると展開します。
ネタバレ感想で誰もが語りたいと思うのはやっぱり3巻終盤。
指輪に選ばれた妃が主人公ではなく、実はリィナだったという展開的があまりにも意外すぎて、まさかなろう系の令嬢モノで、こんな展開が見られると思っていなかった人は多いのではないでしょうか?
まさに一本取られた、という感じでしたねw
リィナがジェイドに対して、テレーゼのことをどう思っているのか尋ねるシーンから誘拐までの一連の流れは伏線を匂わせつつしっかり回収した展開になっていて素晴らしいの一言。
また、主人公が花形ポジションではなかった、というあまり例を見ない展開に面白さを感じた反面、お妃さまポジションにいるのが主人公ではないという終わり方にモヤモヤしてしまって、この締め方が良いストーリーだと頭でわかっていても王道から外れた展開になるとこういう感情を抱いてしまう場合がある、ということに気づかせてくれた貴重な作品です。
(ジェイドほっといて大公様と結ばれるのもどうかと思いますがw
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